定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和3年10月28日(木)

午前10時00分 〜 午前11時10分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 二之湯委員長、安藤、小田、櫻井、横畠、宮崎各委員

中村長官、露木次長、小島官房長、緒方生活安全局長、藤本刑事局長、楠交通局長、櫻澤警備局長、砂田情報通信局長

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)人事案件について

交通局長から、人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)「警察庁組織令等の一部を改正する政令案」等に対する意見の募集について

官房長から、「警察庁組織令等の一部を改正する政令案」等に対する意見の募集について説明があり、原案どおり決定した。

宮崎委員より、「民法が変わることにより、自動的に色々な法令が改正されるが、文言は変わっても実質は変わらない。安全・安心の観点から、現実の事象と法令上の取扱いにギャップが開かないような努力が必要になるのではないか」旨の発言があり、官房長から、「現実をよく見極め、実体に沿った対応をすることが大切であると考えている」旨の説明があった。

櫻井委員より、「未成年者喫煙禁止法と未成年者飲酒禁止法の年齢制限について、成年年齢の18歳に合わせず、20歳のままとした背景を教えていただきたい。また、それぞれの法律の第2条にある没収に関する規定ついては現在執行していないと承知しているが、その規定の在り方については議論していないのか」旨の発言があり、生活安全局長から、「これらの法律で年齢制限を設けている大きな理由の一つとして、20歳未満の者の健康上の問題があることから、年齢制限を変更しなかったと承知している」旨、次長から、「実務上は本人に任意でたばこや酒を廃棄させるなどの対応がとられていることから、没収に関する規定については執行されていないが、こうした状況も踏まえ、今後、手続規定の整備の要否を含め、検討することも考えていかなければならないのではないか」旨の説明があった。

安藤委員より、「今回の意見募集では、改正の内容が全て詳細に説明されており、国民の皆さんに周知する意味でもとてもよいと思う」旨の発言があった。

 

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)岸田内閣総理大臣の英国訪問に伴う警護警備について

警備局長から、「岸田内閣総理大臣は、11月2日から11月3日までの間、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)出席等のため英国を訪問予定であり、所要の警護警備を実施する」旨の報告があった。

 

3 その他

(1) 刑事局長から、刑事手続のIT化に向けた検討状況について報告があった。

横畠委員より、「IT化はあくまでも手段の1つであり、これを一律に義務化することはできないと思う。実際に利便性があるところから順次導入していくべきであり、事案によって使い分けができるような仕組みとし、実質を損なうことがないようにしていただきたい。また、IT化により生じるデータの証拠能力についても併せてしっかり議論していく必要がある」旨、宮崎委員より、「情報セキュリティの面で、アクセス権限の設定等についてそれぞれの項目ごとに細かく定めていく必要があるのではないか」旨、小田委員より、「行政運営の効率化という観点から、IT化は必ず検討しなければならないテーマである。取調べ等といった刑事手続にビデオリンク方式を取り入れることについては、正確性といった観点からもよく検討していく必要がある」旨、櫻井委員より、「刑事手続のIT化について議論することは画期的なことである。警察は、行政事務も担う行政機関として、デジタルトランスフォーメーションにより効率化するという観点でしっかり検討していただきたい」旨、安藤委員より、「この検討はどのようなタイムスケジュールで整理集約されていくのか伺いたい。また、刑事手続では捜査機関が直に生身の人間を相手にしていることを出発点として、どのように合理化や効率化を図ることができるのか調整することが柱となってくると思う。セキュリティを十分確保した上で、関係機関がそれぞれの役割を果たしていける仕組みとなるのか見守りたい」旨の発言があり、刑事局長から、「刑事手続におけるIT化に関する検討会では、来年3月を目処に検討をとりまとめることとしている。ご指摘があったように、刑事手続のIT化により、何か支障が出てくるといったことがないようにすることにも留意しながら、事務の効率化に向けてしっかりと取り組んでまいりたい」旨、次長から、「どこまでIT化が進められるのか、しっかり見極めながら検討を進めてまいりたい」旨の説明があった。