定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和4年6月16日(木)

午前10時00分 〜 午前11時00分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 二之湯委員長、小田、櫻井、横畠、宮崎、竹部各委員

中村長官、露木次長、小島官房長緒方生活安全局長、大賀刑事局長、楠交通局長、櫻澤警備局長、河原サイバー警察局長、増山技術総括審議官

堀政策立案総括審議官

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)人事案件について

交通局長から人事案件について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)令和4年警察白書(案)について

政策立案総括審議官から、令和4年警察白書(案)について説明があり、原案どおり決定した。

小田委員より、「警察の活動状況のほか、情勢等の分析や将来への姿勢を示す戦略性、「警察活動の最前線」の分かりやすさなど、文章も含めて質は向上している。白書は、主として前年の施策や出来事が掲載され、半年後に刊行されるが、将来読み返される際には刊行した年の出来事に照らして読まれるものであり、歴史的な観点も必要である」旨、竹部委員より、「日本は経済力などの国力を立て直している局面にあると思うが、今回特集されたサイバー事案への対処や新技術を応用した警察活動の高度化等は、まさに国力を担保するもので、時宜を得た内容である。犯罪の手口も日進月歩で巧妙化する中で、技術の活用は犯罪手口の巧妙化よりも先に進めることが重要であり、その決意が見えるなど、良くまとまっている」旨、宮崎委員より、「国際情勢や、国境を越えるサイバー空間のことを考えると、警察の業務の次元が少しずつ変わっていくターニングポイントにあるとの警察の姿勢が伝わる良い構成である」旨、櫻井委員より、「内容はよいが、色彩に配慮すべきではないか」旨の発言があり、政策立案総括審議官から、「御指摘も踏まえ、より良いものを作り出す努力を続けてまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)令和3年度における留置施設の巡察の実施状況について

 官房長から、令和3年度における留置施設の巡察の実施状況について報告があった。

 宮崎委員より、「過去に発生した不適正事案は、発生前に巡察していれば防止できたのかが気にかかる。巡察の効果をより分かりやすく示していただきたい」旨、横畠委員より、「留置は警察の中でも地味な業務なので、不正や不備を指摘するだけではなく、良い部分を評価し、他に推奨するような運用もしていただきたい」旨、竹部委員より、「不適正事案防止のために、留置施設における監視カメラの設置やその活用についてはぜひ強化していただきたい。このコロナ禍で警察署内での感染もあった中、留置施設の感染防止対策に十分配慮して運用されてきたことに敬服する」旨、小田委員より、「留置業務はストレスのたまる職場であり、留置されている人に精神的に支配された例もあることから、こまめな人事異動や精神的ケア等の気配りが必要である」旨の発言があり、官房長から、「個別具体的な事案を予防することも巡察の役割であり、効果的な巡察や平素からの指導の在り方について問題意識を持ち、不適正事案の防止に努めてまいりたい。また、留置担当官自身の士気の高揚や業務負担軽減等についても平素から点検項目とされており、表彰も行っている。留置管理業務は人が人を見る、大変重要な業務と考えており、引き続き御指摘の点も頭に入れて巡察を行ってまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)令和3年中の特定秘密の指定及びその解除並びに保護措置並びに適性評価の実施の状況等について

 警備局長から、令和3年中の特定秘密の指定及びその解除並びに保護措置並びに適性評価の実施の状況等について報告があった。

 横畠委員より、「特定秘密の指定や解除の手続は極めて厳格だが、利用や運用状況等のチェック、大規模災害時等における衛星情報等の共有など、必要な時に本当に使えるようになっているのか伺いたい」旨の発言があり、警備局長から、「運用面では、海外当局との信頼関係が深化され、有効な情報が得られるようになっている。災害時の衛星情報の活用については、政府において、撮像した画像を特定秘ではない形に加工した上で関係省庁に配っているほか、防災について研究している民間の方々に活用してもらうため、WEBサイトへの掲載も行っている」旨の説明があった。

 

3 その他

(1)官房長から、皇宮警察に関して報告があった。

   小田委員より、「しっかり調査をし、広報的な対応を含め、今後、皇宮警察をどうするのかという方針を報告していただきたい」旨、櫻井委員より、「以前、皇宮警察の抜本的対策について報告があったが、改革を加速するとともに、改革の角度を上げていただきたい」旨、横畠委員より、「警察庁として迅速に事実確認を行って説明をする必要がある」旨の発言があり、官房長から、「事実確認をした上で、必要な対策を講じることとしたい」旨、次長から、「皇宮警察は採用からその後の異動まで他機関との交流が少ないが、改革の中で警察庁や都道府県警察との交流も進めており、それを加速させる方向で進めてまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)刑事局長から、各都道府県警察に第26回参議院議員通常選挙違反取締本部を設置したこと等について報告があった。