定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和4年8月4日(木)

午前10時00分 〜 午後0時05分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 二之湯委員長、小田、櫻井、横畠、宮崎、竹部各委員

中村長官、露木次長、小島官房長緒方生活安全局長、大賀刑事局長、楠交通局長、河原サイバー警察局長、増山技術総括審議官

安田警備運用部長

原長官官房付、谷首席監察官

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約に基づく中央当局の指定について

刑事局長から、刑事に関する共助に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の条約に基づく中央当局の指定について説明があり、原案どおり決定した。

 

(2)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、国会の状況について報告があった。

 

(2)警護警備に関する検証・見直しについて

官房長から、警護警備に関する検証・見直しについて報告があった。

櫻井委員より、「警護要則の改正について、そもそもなぜ抜本的な改正が必要なのか、警察がコストをかけてなぜ要人警護をする必要があるのか、どのような基準で警護対象者を選定するのかを考え、説明できるようにしなければならない。また、警察庁は現場を持っていないので、首都警察としての警視庁が大きな役割を果たすこととなるが、警察庁と警視庁の役割についてもどこかで整理しないといけない。警察法を改正して警護の位置づけを明確化するという選択肢もあるのではないか」旨、横畠委員より、「警護の実施は各都道府県警察の任務であって、国の公安に関わる事項として警察庁の所掌事務に入ってきて初めて警察庁の関与ということになる。本件の検証では、詳細な経緯、各警護員の配置・任務、実際の行動等の事実を確認することが出発点である。ポイントとなる各時点における警護員の任務や位置関係等を前提に、結果阻止のためにどのような行動をとることができたのかを詳細に検証しなければならない。こうすべきであったのにしなかった、なぜそうしなかったのかという点を中心に、きめ細かい検証を行ってほしい。警護計画については、個々の警護員の技能への依存、漫然とした前例踏襲があり、そもそも本件現場の危険について検討がされていないという重大な欠陥があったと言わざるを得ない。警護要則の改正では、警察庁による警護情報の収集についても盛り込むべきである。身辺警護員とその周辺の警護員の役割分担などの警護態勢の在り方なども要則に書き込むべき。また、警護の見直しに当たっては、人はミスをすることを前提に組織としてどのようにカバーするかという点が重要である」旨、小田委員より、「選挙期間中ということが、警護対象者と警察の双方に他のイベントとは異なるという心理があったのか。横並びの県警間の関係性の中で、警視庁が警護を主導する形でよいのか、警察庁と併任させることも必要ではないかなど、単純にSPを増員すればよいという話ではない。警護対象者との合同訓練等も含め、長期的な視野に立ち、見直しをしていただきたい」旨、宮崎委員より、「検証で浮き彫りになった問題点に、見直しでどのように対処していくのか、一対一の対応が確認できるように報告をまとめていただきたい。増員といった従来の施策の延長線だけでは足りない部分や技術の進展による新たな脅威等に対処するため、サイバー局のような警察庁が仕切る仕組みを導入したり、ドローン等の資機材を活用するなど、ダイナミックな発想を持ってほしい。緊迫感や本気度が国民に伝わるような、戦略的な情報発信をしていただきたい」旨、竹部委員より、「警護は100点か0点か、ではない。この事件が起きていなくても、警護そのものを何点と評価するのか、問題点を振り返り、気付きを得て、警護に常に点数をつけることで練度を向上させることができるのではないか。SPの大幅増員はぜひやってほしい。常在戦場の心構えで常に実践にあることが能力向上につながる。国民から見て、警護の仕方が変化したことが分かるようにしていただきたい。また、防弾壁や退避用シェルター等の資機材を使いこなす能力についても意識していただきたい」旨の発言があり、官房長から、「検証の報告書については、特にポイントとなる時点について詳細な事実関係を盛り込みたい」旨、長官官房付から、「要則についても、御指摘を踏まえ、しっかりと対応したい」旨の説明があった。

委員長から、「各委員から様々な厳しい指摘があったが、しっかり対応してほしい」旨の発言があった。

 

3 その他

(1)当面の警備情勢について

警備運用部長から、当面の警備情勢について報告があった。

 

(2)警備運用部長から、岸田総理の「広島平和記念式典」及び「長崎平和祈念式典」参列等に伴う警護警備について、並びに終戦記念日における警衛警護警備について報告があった。