定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和4年11月17日(木)

午前10時00分 〜 午前11時00分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 谷委員長、小田、櫻井、横畠、宮崎、竹部各委員

露木長官、楠官房長山本生活安全局長、大賀刑事局長、太刀川交通局長、原警備局長、河原サイバー警察局長、増山技術総括審議官

佐野審議官(犯罪被害者等施策担当)、谷首席監察官

 

第3  議 事

 

1 議題事項

(1)人事案件について

人事評価を実施した。

 

(2)令和3年度犯罪被害者等施策(犯罪被害者白書)(案)について

審議官(犯罪被害者等施策担当)から、令和3年度犯罪被害者等施策(犯罪被害者白書)(案)について説明があり、原案どおり決定した。

竹部委員より、「被害者の心の回復に関することに最も多くのページが割かれており、この分野の現実と、それに取り組む難しさがよく分かった。被害者支援の包摂性を高めていくことは、非常に価値のあるチャレンジであり、課題先進国としても回避できない分野であると改めて感じた」旨、宮崎委員より、「被害者が次の一歩を踏み出すために、皆で支え、環境を整えていこうとする思いが伝わる構成であり、この白書が多くの方の目に触れていただきたいと思う。警察が扱う個別の事案でも、ここに書かれていることを身をもって示していただきたい」旨、横畠委員より、「被害者施策に刺激を与えるという意味で、諸外国の制度等を研究し、改善点を探るということもしっかりお願いしたい。この白書は相談先等の一覧も掲載されておりマニュアル的に参照ができるので、広く普及を図っていただきたい」旨、小田委員より、「給付金の平均額の各国比較がされているなど、白書の中身もだんだんと良くなっているし、諸外国との支援内容の比較調査結果を取り出して、ホームページ上で見られるようにしているのもよい工夫だと思う」旨、櫻井委員より、「この白書の色遣いについて、色の数を減らし、色味をもう少し落とすなど、皆が気持ちよく読めるよう、もう一段工夫していただきたい」旨の発言があり、審議官(犯罪被害者等施策担当)から、「被害者支援は、第一線の警察職員も努力はしているが、まだまだ道半ばなところもあり、引き続き関係機関と連携してしっかりと取り組んでまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)道仁会、五代目浅野組、二代目親和会及び双愛会の指定の確認について

刑事局長から、道仁会、五代目浅野組、二代目親和会及び双愛会の指定の確認について説明があり、原案どおり決定した。

 

(4)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

 

(5)国家公安委員会委員長を代理する者の互選について

国家公安委員会委員長を代理する者の順位について、委員間の互選により、12月1日以降、第1順位櫻井委員、第2順位横畠委員、第3順位宮崎委員、第4順位竹部委員、第5順位小田委員とすることとした。

 

2 報告事項

(1)国会の状況について

官房長から、国会の状況について報告があった。

 

(2)監察の取扱い事案について

首席監察官から、千葉県警察の警部による強制性交、盗撮等事案に関し、同県警察は、同警部を免職処分とする予定である旨の報告があった。

竹部委員より、「犯行からかなり長い時間が経過しており、事件をもう一度思い出さなければならない被害者から事情聴取するに当たっては、徹底した配慮をお願いしたい。また、犯行後、長期間、平然と警察官として勤務していたこともあり、警察の信頼をいかに取り戻すかということに尽きるが、一方で、その間一緒に勤務していた同僚警察官の心のケアにも配意していただきたい」旨、櫻井委員より、「こういう職員がずっと警察の中で働いていたということは、結果としては警察組織に全体として大きな瑕疵があったという評価になりかねない。こうした事案から教訓を得られるよう、よく研究していただきたい」旨、横畠委員より、「大変悪質な事案であり、処分は当然である。一方で、これだけのことをしていて、何も兆候が無かったということはあり得ないと思うので、今後のこの種事案の察知のためにも、監督責任を問うこととは切り離し、被処分者の周囲から丁寧に話を聞いていただきたい」旨、小田委員より、「再発防止は難しいとして本人を免職にするだけで終わらせるのではなく、同僚等から、本人から心理的な動揺を見て感じ取れなかったのかを聞き取るなどして分析をすべきである」旨、宮崎委員より、「このような警察官の不祥事があると、これまで警察が積み重ねてきた努力が全て崩れてしまう。単に免職にするだけではなく、様々な情報を聞き取り、今後の教訓をくみ取れるような素材として利用すべきである」旨の発言があり、長官から、「このような凶悪犯罪を連続して起こすような者が長い間組織にいたということについて大変重く受け止めている。特殊なケースとして片付けることなく、同種の罪を犯した者との共通点や、我々が何らかの兆候等を把握する術がないか、という観点からよく調べてまいりたい」旨の説明があった。

 

(3)全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭の開催について

首席監察官から、11月26日、全国殉職警察職員・警察協力殉難者慰霊祭がグランドアーク半蔵門において行われ、今回新たに合祀されるのは、殉職警察職員5柱、警察協力殉難者2柱である旨の報告があった。

 

(4)令和4年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会等の開催について

官房長から、令和4年度全国警察逮捕術大会及び全国警察拳銃射撃競技大会等の開催について報告があった。

宮崎委員より、「女性警察官が増えてきているが、今回から逮捕術大会の団体戦に女性を必ず組み込むというルールにするなど、改善が見え、評価できる。中には必ずしも男女で区分けする必要のない競技もあるので柔軟に対応していただきたい」旨の発言があり、官房長から、「体格差が関係のない拳銃大会では、団体戦に参加する選手に制限を設けておらず、一部の県警は女性警察官を出場させている」旨の説明があった。

櫻井委員より、「現在警察官の使用している拳銃は、重量が重く、実践性に問題なしとしない。法制度上の武器に該当しないような、使い勝手の良い小型の器具を開発していく必要があるのではないか」旨、宮崎委員より、「諸外国では殺傷能力を抑えた武器もあるようだが、当たり所によっては致命傷になる場合もあるので、その点も考慮して新しい装備を考えていただきたい」旨の発言があり、生活安全局長から、「現在警察官が所持している拳銃と警棒の隔たりが大きいことなどから、一部にはもう少し中間の武器があれば、という現場の声もある。近年、技術の進歩が急速に進んでおり、警察庁においても、諸外国で採用されている武器等の調査をするなど、様々な検討を続けているところである」旨の説明があった。

 

(5)六代目山口組及び池田組の特定抗争指定暴力団等としての指定について

刑事局長から、六代目山口組及び池田組の特定抗争指定暴力団等としての指定について報告があった。