定例委員会の開催状況

第１　日　時　令和５年７月６日（木）

午前１０時００分 〜 午前１０時５５分

場　所　国家公安委員会室

第２　出席者　谷委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、野村各委員

露木長官、緒方次長、楠官房長、山本生活安全局長、渡邊刑事局長、迫田警備局長、河原サイバー警察局長、島�ｱ技術総括審議官

小林審議官（交通局担当）

第３ 議　事

１　報告事項

（１）令和４年度における留置施設の巡察の実施状況について

官房長から、令和４年度における留置施設の巡察の実施状況について報告があった。

宮崎委員より、「過去、留置施設で様々な不祥事があったが、当該施設の状況や改善点については個別に確認したのか。また、巡察時にはハードのみならずソフトの面にも目を向けていただきたい」旨、横畠委員より、「問題点を指摘するだけではなく、問題を起こさないための努力や工夫を積極的に評価し、賞揚するなど、担当職員のモチベーション向上のツールとしても、この巡察を活用していただきたい。また、留置業務は警察として必要不可欠な業務であり、捜査員に留置業務を経験させるなどの人事運用を推奨していただきたい」旨、櫻井委員より、「県警が行う実地監査の結果についても本報告とあわせて国家公安委員会に報告するようにしてはどうか」旨の発言があり、官房長から、「昨年の不祥事案を受け、規定の見直しも行ったことから、女性被留置者の処遇に関することを重点項目に据えて巡察を行った。また、良好な点については他の都道府県警察に共有したり、表彰制度も設けており、引き続き、担当職員のモチベーションが高まるよう進めてまいりたい。県警の実地監査の結果報告については検討させていただきたい」旨の説明があった。

（２）行政事業レビューにおける公開プロセスの結果について

官房長から、行政事業レビューにおける公開プロセスの結果について報告があった。

竹部委員より、「サイバー空間の人材育成の評価ポイントは、個人の能力向上のみではなく、社会情勢の変化に応じて、どこに派遣し、何を学ばせるかを見極める組織力も大事であり、組織全体の組織力向上も中長期的な評価ポイントに入れていくべきではないか」旨の発言があった。

（３）「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」に基づく再発防止処分請求に関する警察庁長官の意見陳述について

警備局長から、「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」に基づく再発防止処分請求に関する警察庁長官の意見陳述について報告があった。

横畠委員より、「今後、禁止処分に違反する行為が発覚した場合には警備部門で担当するという理解でよろしいか」旨の発言があり、警備局長から、「そのとおりである」旨の説明があった。

（４）岸田内閣総理大臣のポーランド共和国、リトアニア共和国及びベルギー王国訪問に伴う警護について

警備局長から、岸田内閣総理大臣は、７月１１日から７月１４日までの間、ＮＡＴＯ首脳会合等のため、ポーランド共和国、リトアニア共和国及びベルギー王国を訪問予定であり、所要の警護を実施する旨の報告があった。

宮崎委員より、「これを機会にサイバー攻撃等が行われる可能性もあるので、国内全体の状況にも目配りしていただきたい」旨の発言があった。

２　その他

（１）札幌高裁における国家賠償事案の判決について

櫻井委員より、「本件は、警察官職務執行法の第４条と第５条が交錯して同じ人物に適用される状況になっており、条文の考え方が整理されていないと感じる。今後、混乱した状況の中で紛争にならないようにするためにはどうすべきか、よく考えていただきたい」旨、横畠委員より、「強制を伴う措置については様々な議論があるが、判決で触れられている警察官職務執行法第４条及び第５条の一般的な適用要件については、実態に合っているという印象である」旨、宮崎委員より、「実際の現場で警察官に迷いが生じないよう、どのような対応をすべきかを指導していただきたい」旨の発言があった。