定例委員会の開催状況
第１ 日 時 令和５年８月２４日（木）
午前１０時００分 ～ 午前１０時５５分
場 所 国家公安委員会室
第２ 出席者 谷委員長、櫻井、横畠、宮崎、竹部、野村各委員
露木長官、緒方次長、檜垣生活安全局長、渡邊刑事局長、太刀川交通局長、迫田警備局長、河原サイバー警察局長、島﨑技術総括審議官
谷総括審議官
筒井審議官（国際担当）
第３ 議 事
１ 議題事項
（１）国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について
国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要
するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を
了承した。
２ 報告事項
（１）第１３回ASEAN＋３国際犯罪閣僚会議等の開催結果について
審議官（国際担当）から、第１３回ASEAN＋３国際犯罪閣僚会議等の開催結果について報告があった。
委員長より、「特殊詐欺のみならず、サイバー犯罪や薬物事犯等、犯罪が国際的な広がりをみせる中において、ASEAN諸国の協力なくしてこうした犯罪を摘発することは困難であり、参加国間において国際協力の重要性を改めて確認し合った有意義な会議であった」旨の発言があった。
（２）監察の取扱い事案について
埼玉県警察の巡査による住居侵入・詐欺等事案に関し、同県警察は同巡査を免職処分とする予定である旨の報告があった。
総括審議官から、令和６年度警察庁予算概算要求（案）の概要について報告があった。
横畠委員より、「前年と比較して要求額が減っていることは、財政状況が厳しい現状においてやむを得ないが、その中でも増額要求しているサイバー分野や組織犯罪対策、警察活動基盤の充実強化に、特に力を入れていると理解してよろしいか」旨、櫻井委員より、「交付税特会繰入金は、交通安全施設整備に十分な額が確保されているのか」旨、宮崎委員より、「警察の業務は、多くの分野で高い能力を求められるので、質の高い人材の確保と並行して、最新の資機材を導入することによって生み出される人的リソースを有効に活用できるよう、長期的な展望で戦略を練り、予算要求に反映していただきたい」旨の発言があり、総括審議官から、「増額要求をしているものを含め、その他の要求についても必要とされる項目を盛り込み、業務に支障が生じることのないよう配意している。また、人材確保や資機材の導入に関しても戦略的に検討してまいりたい」旨、交通局長から、「交付税特会繰入金から各都道府県に配分される交通安全対策特別交付金の額は、各都道府県において措置されている交通安全施設整備費と比べて多くはないが、限られた財政の中で交通安全のために効率的に使うことができるよう都道府県警察を指導している」旨の説明があった。
（４）令和５年度警察庁総合防災訓練の実施について
警備局長から、令和５年度警察庁総合防災訓練の実施について報告があった。
（５）インドネシア警察との国際共同捜査による同国人被疑者の逮捕について
サイバー警察局長から、インドネシア警察との国際共同捜査による同国人被疑者の逮捕について報告があった。
横畠委員より、「本事案は、サイバー特別捜査隊が設置された趣旨が実現されたという意味において、大きな成果だといえる」旨、櫻井委員より、「サイバー特別捜査隊が設置され、国際共同捜査により被疑者の逮捕に至った初の本格的な事案と理解しており、大変良かったと思う。サイバー特別捜査隊があったからこそ、こうした合同捜査をインドネシア国家警察と円滑に推進することができたとの理解でよろしいか」、竹部委員より、「こうした実績を積み重ねていく中で、今後、どのような組織に作り上げていくかということを、長期的とまではいかずとも、中期的なビジョンを持って合理性のある組織設計、予算要求を行っていくことに配意していただきたい」旨、宮崎委員より、「外交的にも、こうした実績を積み重ねることは非常に重要であり、国際会議等でのプレゼンスを高めるという意味でも、ASEAN＋３国際犯罪閣僚会議等が開催された今回はタイミングも良かった。また、こうした捜査はサイバー分野の中でも民間では対応できない分野であり、使命感や仕事のやりがいという点で人材獲得の面でも大きなポイントとなると思う」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「本事案はサイバー特別捜査隊が設置されたからこそ、これまでは断念していたような国境を超える犯罪の継続的な捜査が進展し、検挙に結びついたものといえ、こうした実績を積み上げつつ、中期的なビジョンを持ちながら組織の構築を進めてまいりたい。また、こうした実績を積極的に情報発信して人材の確保に努めてまいりたい」旨の説明があった。