定例委員会の開催状況

 

 

第1 日 時 令和6年5月9日(木)

午前10時00分 ~ 午前11時05分

 

場 所 国家公安委員会室

 

第2 出席者 松村委員長、横畠、宮崎、竹部、野村、櫻井各委員

露木長官、楠次長、太刀川官房長、渡邊刑事局長、早川交通局長、迫田警備局長、大橋サイバー警察局長、堀内技術総括審議官

和田審議官(生活安全局担当)、山口生活安全企画課長

 

第3  議 事

1 議題事項

(1)国家公安委員会への意見・要望文書等の措置について

国家公安委員会宛ての電子メール、書簡等について閲覧し、回答を要するか否かの判断を行った。回答を要するものについては、その内容を了承した。

   

2 報告事項

(1)国会の状況について

   官房長から、国会の状況について報告があった。

 

(2)監察の取扱い事案について

   石川県警察の警部補による酒酔い運転等事案に関し、同県警察は、同警部補を免職処分とする予定である旨の報告があった。

 

 3 その他

(1)サイバー特別捜査部における高度な分析を要する捜査(暗号資産の追跡)に係る支援機能の強化について

サイバー警察局長から、サイバー特別捜査部における高度な分析を要する捜査(暗号資産の追跡)に係る支援機能の強化について報告があった。

竹部委員より、「各種の規制や暗号資産の利便性の活用も含め警察の捜査は、健全な金融システムを構築するための補完的な役割を果たすものと考えている」旨、宮崎委員より、「国境を越えるサイバー空間に対応するためには、国際的な協力態勢が非常に重要であり、カウンターパートと同レベルのシステムの精度や法整備が必要だと思う」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「国際的な連携を進める中で、現行の法制度上の困難は必ずしも生じていないものと認識しているが、各捜査機関で開発した捜査手法等のノウハウを共有していく必要があると考えている」旨の説明があった。

横畠委員より、「暗号資産取引所の利用にあたり本人確認等が義務づけられていない国・地域に対しては、FATFのみならず、二国間の協議を通じるなどして申入れを行う必要があり、また、悪質なミキシングサービスについては、国際的な協力のもとでの規制や取締りを推進していただきたい。取引情報を分析するため、AIの導入も含め、暗号資産の追跡手法を高度化していただきたい」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「ミキシングサービスへの規制は大きな課題であると認識しており、健全なサービス提供に向け、国際協調を進める中で対応の方向性を模索してまいりたい。また、システムの高度化やAIをはじめ新たな技術を取り入れた捜査手法についても取り組んでまいりたい」旨の説明があった。

櫻井委員より、「サイバー空間における暗号資産の取引をめぐる攻防で負けないよう、サイバー警察局は交換所を介さない暗号資産の取引についても留意しつつ、分析業務に従事している捜査員のスキルを磨き、対策を進めて欲しい。刑事手続に固執することなく、サイバー空間における暗号資産の追跡とリアル世界における犯罪者の追跡を警察組織内で繋いでいくことが肝要である」旨の発言があり、サイバー警察局長から、「各部門や都道府県警察とも連携して、この種の事案における金融資産の動きの追跡に取り組んでまいりたい」旨の説明があった。

 

(2)SNS型投資・ロマンス詐欺について

   委員長より、「SNS型投資・ロマンス詐欺の被害拡大を防止するため、事業者の対応を含め諸外国の例も研究しておく必要があると考えている」旨の発言があり、長官から、「プラットフォーム事業者のコンプライアンスポリシーには、現在でもなりすまし広告に当てはまる情報を削除することができるという条項が設けられており、事業者がこれに従って措置するよう総務省と共に申し入れている。適切な措置を講じるよう粘り強く働きかけてまいりたい」旨の説明があった。